標準プロジェクトの概要

関連項目

IDE では、J2SE アプリケーションと Web アプリケーション用の標準プロジェクトテンプレートが提供されています。標準 Java プロジェクトでは、IDE がサポートする特定の技術との最高度の統合が可能です。

標準の IDE では、次の標準プロジェクト用テンプレートを使用できます。

ソースフォルダ

標準プロジェクトでは、J2SE、Web、および EJB プロジェクトのそれぞれに、複数のソースフォルダと複数の JUnit テストフォルダを持つことができます。ただし、1 つのソースフォルダを複数のプロジェクトに追加することはできません。1 つのソースフォルダを複数のプロジェクトに含める必要がある場合は、そのソースフォルダ用に独立したプロジェクトを作成し、それをそれぞれのプロジェクトのクラスパスに追加してください。

プロジェクトの設定

標準プロジェクトテンプレートからプロジェクトを作成すると、プログラムのコンパイル、実行、およびデバッグすべてを制御する Ant スクリプトが IDE によって生成されます。

「プロジェクトプロパティー」ダイアログの基本的なプロジェクト設定は、「プロジェクト」ウィンドウで「プロジェクト」ノードを右クリックし、コンテキストメニューから「プロパティー」を選択することで設定できます。変更はすべてプロジェクトの Ant スクリプトに直ちに登録されます。より複雑なオプションを設定する場合は、プロジェクトの Ant スクリプトとプロパティーのファイルを直接編集します。

プロジェクトフォルダ

各標準プロジェクトにはプロジェクトフォルダがあり、これには Ant スクリプト、プロジェクトメタデータ、および出力フォルダが IDE によって保存されます。既存ソースを使用するプロジェクトでは、プロジェクトソースはプロジェクトフォルダと同じディレクトリにも、異なるディレクトリにも保存できます。空のプロジェクトでは、ソースルートは常にプロジェクトディレクトリと同じディレクトリとなります。

次の表でプロジェクトフォルダの内容を説明します。

項目 説明
build.xml IDE によって呼び出される構築スクリプトです。この構築スクリプトにはインポート宣言だけが記述されていて、この宣言によって nbproject/build-impl.xml からターゲットがインポートされます。build-impl.xml からのターゲットを使用しない場合、または新規ターゲットを作成する場合は、build.xml を使って定義します。
nbproject

プロジェクトの Ant スクリプトおよびその他のメタデータが保存されているディレクトリです。このディレクトリに保存されている項目は次のとおりです。

  • build-impl.xml。IDE が生成した Ant スクリプトです。 build-impl.xml は直接編集しないでください。このファイルによる指定を書き換える場合は、build.xml に指定してください。
  • project.properties。IDE が Ant スクリプトの構成に使用する Ant プロパティーです。このファイルは手動で編集できます。ただし、このファイルの内容は、ユーザーがプロジェクトのプロパティーを設定するたびに IDE によって更新されるので、編集する必要は一般的にありません。
  • project.xmlgenfiles.properties。IDE が生成するメタデータファイルです。project.xml は手動で編集できますが、標準プロジェクトに関してはその必要は一般的にありません。genfiles.properties は絶対に編集しないでください。
nbproject/private ユーザーが定義したプロパティーを保存するディレクトリです。VCS を介してプロジェクトを共有している場合でも、ユーザーが private.properties に定義しているプロパティーはほかのプロジェクトメタデータにはチェックインされることはなく、各ユーザーの IDE 内でだけ適用されます。
build コンパイルしたクラスを出力するディレクトリです。
dist パッケージされたビルド (JAR ファイルおよび WAR ファイル) を出力するディレクトリです。標準 Java プロジェクトでは、各プロジェクトに対して作成されるビルド出力は 1 つです。dist ディレクトリには、生成された Javadoc ドキュメントも保存されます。
関連項目
自由形式プロジェクトの概要
クラスパスの管理
IDE が生成した Ant スクリプトのカスタマイズ

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